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両端を切りそろえられた原木は、台車型の製材機に乗せられ切断される。いわゆる「木取り」である。無垢フローリング用の「木取り」は原木外周の白っぽい部分は使わず、贅沢に中心部の赤身部分だけを使用する。
「木取り」された材料は室内で桟積みされ、人工乾燥の工程を待つことになる。この段階で狂いやすい木の中心を含む材料や、少しでも割れが生じたものは排除される。
こうして厳選された材料だけが、丁寧に乾燥される。乾燥器から出た後は室内に寝かせて「養生」する。
養生期間が終われば、フローリング材としての形状に削る「モルダ加工」、さらに表面の年輪を浮き立たせる「浮づくり(うづくり)」へと工程が進んで行く。この間も定められた品質基準に満たないものは容赦なく外されていく。
この後、人間の手と目で品質と感触を確かめながら1点1点節の欠損などが手作業で補修され、最高の品質の物だけが、マンション用無垢フローリング材として送りだされる。
送りだされたフローリング材は、別の工場でさらに最終検品と天然塗料を塗装する工程を経てやっと建築現場に納入される。
なぜここまで品質にこだわるのか。
「歩留まりという考え方で、品質のハードルを低くすれば、施工の現場で問題が発生する。今までにない本物の材料を現場に入れるのだから、問題は限りなくゼロに近付けたい。それが、最終的に住まう人の心地よさにつながるんです。」 横濱さんは力説する。
歩留まりが悪いのは、経営的にも資源的にも好ましくないのではないかと聞くと、
「マンションで使えない材料も、例えば、戸建ての建材などに適材適所で使用すれば十分使えるレベルの品質なので、マンションフローリングにならない材料もきちんと利用されていますよ」
とのこと。
「住宅は洋服のように着替えができない。だからこそ慎重になる」
横濱さん達作り手が追及するのは、最終的にそこに住む人の心地よさなのだ。「そのために決めるべき品質基準をきっちり定め、それをとことん守っていく、当たり前のことだけど、これがなかなかできないんだね」横濱さんはにやりと笑った。