農あるくらしを始めます セカンドライフを楽しむご夫婦のセカンドハウスです。

景色と馴染むように軒の高さを抑え気味にしてシンプルな切妻屋根としました。
あいちの森林には、使われるのを待っているたくさんの杉や桧の人工林がある。 山から木を切り出し製材する人は、一本の木にも太いところも細いところもある、家づくりに都合が良いからと、太いところのみを使うのではなく細いところも使ってほしいと訴える。 大工職人は、あいちの杉の良さを知っており、材を生かす技を使って家を建てたいと望む。 住まい手は、質素であるが木の家の居心地の良さを知っている。 設計者はこのそれぞれの「想い」をつないで、 「小さな家」として具現化した。 「地元の木を使いたい」 との願いは、山と町を結ぶ喜びを味わう事にもなった。

丸太から柱や梁などの角材を製材すれば必ず背板・側材ができる。 この背板・側材の活用は今まではせいぜいチップにするぐらいで、あまり考えられてこなかった。 この背板・側材を「板材」にすれば、壁板・建具材・棚板など様々に活用できる。 森林の生産物である丸太を、少しでも無駄なく使いたい、 ムクの木材は、室内環境をゆったりとさせる優れた機能建材でもある。 そこで、この「板材」で室内空間をしつらえた。 目に穏やかな色合い、ほのかな杉の香り、優しい音の響き、適度な空気の潤い。 木に暮らす楽しさを味わっている。
普通につくれば天井の中に隠れてしまう小屋裏だがここも住まいの中である、うまく生活空間として取り込みたい。 小径木を組合わせて梁材とし、小屋架構材の部材点数を少なくしたら、ゆったりとした小屋空間が生まれた。 単なる吹き抜けとしないために、階段がわりの「箱棚」を配して小屋空間をつなげた。 ご夫婦はこの空間のさまざまなコーナーで、居場所づくりを楽しんでいる。
「農ある暮らしを楽しみたい」とご主人の定年を契機にセカンドライフを考えました。 それは、二つの地域を行ったり来たりしながら暮らす新しいライフスタイルの「二地域居住・マルチハビテーション」を楽しむこと。 町中にある現在の住まいはそのままで、「滞在しながら小さな畑づくり」を楽しむためのセカンドハウスをつくりました。 ご夫婦の二人で暮らすなら、「自然にやさしくありたい」との願いを家づくりに取り入れました。山を守り、森を守るためにも、「地元の木を使いたい」との想いを「あいちの森林の木」を使うことで実現させました。 二人で暮らすなら大きな家はいらない、大きな家は管理もできない。居心地が良ければ「小さな家」で良い。 これらを家の形にしたらどんな姿になるのか、ご夫婦の期待を抱いて「小さな家」づくりは始まりました。
| <詳 細> | |
|---|---|
| 建物工法 | 在来仕口プレカット工法 |
| 建物階数 | 平屋 |
| 防火地区区分 | 22条区域 |
| 竣工年 | 平成19年 |
| 延べ床面積 | 56.7 m2 |
| 工事費 | 1100 万円 (うち木材費用:210万円) 【工事費に以下のものを含む】 ロフト部(床面積には含まれていない)の内装・電気設備 |
| 坪単価 | 64 万円 |
| 使用木材量 | 20.4 m3 |
| 国産材使用割合 | 98 % |
| 使用国産材の樹種と主要産地 | 構造材はすべて愛知県三河地方の杉材。 内装の床、壁の板材もすべて愛知県三河地方の杉材。 |
| 主要構造材の断面積 | 土台・通し柱 12㎝×12㎝ 梁 12㎝×24㎝ |
| 乾燥方法 | 天然乾燥 構造材の含水率 25 % |
| 間取り図 | →間取り図を見る(JPG) 【間取り図の説明】 四間×四間の正方形に風除室を兼ねた一坪の玄関を配した「小さな家」である。夫婦二人が暮らすにはちょうど良い広さとして設定した。 「居の間」は生活の中心として、こじんまりとした家にありがちな二間の間口でなく、 二間半の間口をとり、ゆったりとした空間にした。 |