子供が独立した夫婦と4匹の犬のための別荘。雄大な蓼科山に向けて2層のテラスをしつらえた。メンテナンスの容易さと耐久性を考えて勾配の強い単純な切妻屋根をテラスまで架け、なるべく立方体に近い形態として熱損失を減らし、自然と調和しつつもそのスケールに負けないシンプルで力強い形としている。吹き抜け上部に溜まった暖気を中間ダクトファンで2重床内に導き窓下スリットから噴出す暖気循環方式を工夫している。

東側外観:2層の大きなテラスは骨太の構造材と繊細な竪格子が特徴。

居間の大きな吹き抜け。赤松の太い丸太梁が空間を引き締める。カラマツの大黒柱は尺角。
居間の一部の小上がりの和室。掘り炬燵があるくつろぎのスペース。
吹き抜けを囲む廊下をめぐらした2階より、1階の居間を見る。照明が無垢の木の美しさを引き立てる。
ロフトのような勾配天井の寝室。木の香りが満ちてねむりを誘う。
建築の材料は自然素材のみ。杉皮断熱材を使用し、内外装は無塗装の無垢カラマツ板の他は漆喰塗りのみ。構造材も地元のカラマツ材が主体。大工の手刻みによる伝統的工法と板倉構法を採用し金物使用は最小限。36㎜厚のカラマツ板を大量発注でコストを抑え、壁、床、屋根のほか造作にも無駄なく使っている。板倉構法で1軒建てると一般在来工法2軒分の国産材を使用できますが、内装仕上げや塗装工事がほとんど無いため一般住宅の坪単価とあまり変わりません。シックハウスなどの心配は皆無で、すがすがしい木の香りに満ち、日本の気候風土に合った、丈夫で長持ちのする建築です。
| <詳 細> | |
|---|---|
| 建物工法 | 伝統的在来木造 |
| 建物階数 | 2階建て |
| 防火地区区分 | その他 |
| 竣工年 | 平成17年 |
| 延べ床面積 | 166.34 m2 |
| 工事費 | 3900 万円 (うち木材費用:913万円) 【工事費に以下のものを含む】 外構工事費、設備費、薪ストーブ工事費 |
| 坪単価 | 78 万円 |
| 使用木材量 | 59 m3 |
| 国産材使用割合 | 100 % |
| 使用国産材の樹種と主要産地 | 土台:栗 柱、梁、厚板、外壁、造作材:信州カラマツ 小屋梁:赤松 水廻り:檜 |
| 主要構造材の断面積 | 土台・通し柱 120×120、180×180 梁 120×240 |
| 乾燥方法 | 人工乾燥 構造材の含水率 25%及び15% |
| 間取り図 | →間取り図を見る(PDF 148KB) |