「木は切られた後も呼吸する」といわれるように、木材は一時的に水分を吸収し、蓄えておく性質があります。柱や壁、床などに多くの木材を使用することで、住宅に湿度調節機能を備えることができ、衛生面、健康面でも有効です。
しかし、木造住宅でも高気密化、高断熱化が進んでおり、内外の熱や空気の出入りを遮断し、小さなエネルギーで冷暖房の効果もあげる断熱性能の高い壁がつくられます。一方、その性能向上の結果、室内で発生した水分や汚れた空気がたまりやすく、室内や壁の内側に結露やカビが発生することがあります。
もともと日本は高温多湿であり、住宅は結露やカビが発生しやすい状況にあります。専門家のアドバイスを受けて建てられた住宅でも、室内に湿度をためこんでいては問題がおこります。そのため、季節を問わず、こまめに換気することが重要になります。
木製サッシは結露防止に役立ちます。最近の木製サッシは変形や割れがほとんどなく、アルミ製に比べて20~30%も熱損失が少ないなど断熱効果も期待できます。熱を伝えにくい複層ガラスと併せて使えば、一層効果的です。
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シロアリは日当たりが悪く、湿気が多く暖かい床下のような環境を好みます。また、シロアリのいるところには、カビが発生しやすく、ダニが繁殖します。最も重要なことは、換気、通風に十分気を配ることです。
またシロアリについては、設計段階からの被害予防が大切です。床下の地面をコンクリートで固めたり、基礎、束石のまわりに土壌処理薬剤を施す、地際の木質部分に薬剤を塗布する、などの対策があります。
建物の土台に使われる木材に、もともと腐朽に強いヒノキやヒバの心材を用いたり、防腐防蟻処理薬剤を加圧注入した木材を用いることも有効です。
すでにできあがった住宅の場合、床下を点検してシロアリの被害を見つけた場合、防除工事を行う必要があります。なお、防蟻剤は人体に有害なものが多いですから、信頼できる専門の業者に依頼してください。
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木肌の自然の風合いを選ぶか、傷つきにくさ・汚れにくさなどのメンテナンスのしやすさを選ぶかは、住み手の判断になります。メンテナンスに手をかけたくないならしっかりした硬質の塗装をしたものを選び、新築時に丈夫なコーティング処理の施工を依頼することもできます。
より心地よく趣のある無垢の単層フローリングの場合、年に1~2度のワックスがけが必要です。また、柱や壁などの、人の手が触れる、汚れが目立つところに無垢材を使うには、新築時に透明な塗装やワックスなどの保護材を塗布しておいたほうがいいでしょう。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって、住宅供給者に構造耐力上主要な部分等の10年保証が義務付けられています。こうした制度の導入もあり、住宅のメンテナンスはこれまでのように居住者の自主性に任されるだけでなく、住宅会社や施工業者からの働きかけが持たれるようになっています。
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出典:(1)社団法人全国木材組合連合会「森を育む木の住まいQ&A」を元に一部加筆